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コラム

『ハードウェア製品』開発者 インタビュー 第3回

2021.12.15

HT × FT インタビュー 第3回 (全3回)

YFです。
最終回となる第3回は『GRID』のこれからと
ラムダのハードウェアの特徴と強み、ハードウェア開発者を志望する方へのメッセージです。

『GRID』のこれから

YF(インタビュアー) : そしてまだまだ進化を続ける『GRID』ですが、今後の展望を聞かせてください。

FT : 今はIP製品を開発中です。
今後として、「柔軟に対応可能なハードウェア」と「集約化・仮想化」がキーワードになると思います。
これもラムダの強みですが、ソフトウェアで実現が難しいことも、ラムダではハードウェアで実現することが可能です。
本来、ハードウェアはカスタマイズが難しいですが、汎用的な基板設計とFPGAの特徴を生かして、
柔軟なカスタマイズを短期間で実現する試みを進めています。

また、ハードウェア製品の数を減らす、ネットワーク化する。
これは放送を取り巻く環境に対応させた動きですね。
現時点でもその流れは見えてきていますが、今後は急速に進むと思います。
この2点にフォーカスした『GRID』製品開発を進めます。

二人が考えるラムダの特徴・強み

YF : ラムダの特徴、強みについて教えてください。

HT : ハードウェアの技術に関して言えば、FPGAの活用、組み込みCPUの応用技術ですね。

FT : この事業規模で、ハードウェアもソフトウェアも自社開発していることです。
FPGAを使ってお客様の開発ニーズを請け負う(受託開発)会社は沢山あります。
ラムダは、最新のFPGAを使って自社製品を作る、そんな会社は少ないと思います。
そこが特徴であり、強みですね。

YF : 創業以来、ずっとそうしてこれた秘訣は何でしょうか。

HT : 「経験」が大きいと思います
FPGAもどんどん変わります。CPUなど他の部材がなくなることもあります。
そんな環境の中、常に設計・開発寿命●年を目指し部品選定をしています。(●→企業秘密)
ラムダの製品だけであれば10年以上持つのですが、その他周辺機器を考えると●年だと考えます。
そして、年々製品ライフサイクルは短くなっています。
ラムダではマーケットと製造現場の最新情報など、直接お客様の声を聞いて、経験を元に予測し、開発を進めてきました。

ハードウェア開発を志望する方へ

YF : 最後にハードウェア開発者を志望する方にメッセージをお願いします。

HT : ハードウェア開発者に大切なことは「はんだ付けが出来る」

YF : えっ!(驚)

HT : やったことがあるのではなく「出来る」こと、ものづくりが好きか、長く続けていけるかどうかが分かります。
ハードウェア開発者は常に研鑽が必要な仕事です。専門誌を読む、セミナーに行く、情報を検索する。
新しいことに興味を持ち、浮かんだアイディアをカタチにする。
そして、仕事に繋がらなくてもカタチにすることに挑戦し続け、仕事に活かせないか考える。
好きなことだから続けられる仕事です。

FT : 自分もHTと同じですが、色々な楽しみ・情報に溢れている時代で、目移りしがちですが、
ずっとものづくりが好きで興味があることが大切だと思います。
そして、若い人が色々な経験を積み、ものづくりを楽しみ、開発者として成長して欲しいと思います。
どんどん若い人に任せていくので、若い力で新しい『GRID』を開発して欲しいと願っています。


3回にわたり『GRID』をメインとした「ハードウェア製品」開発者のお話をお送りしました。
ものづくりやラムダのこと、淡々と話をする二人から、終始神々しいほどの情熱とひたむきさを感じました。
何かに夢中になって一途に情熱を注げることはとても素晴らしく、そんな仕事に出会えた二人が眩しかったです。

過去の製品についてはかなり記憶をたどりながら話してくれましたが、
終わった製品については終わり、そこに留まることなく次に進む姿勢が印象的でした。

『GRID』を含め、近年の技術の進化のスピードは本当に早いと感じます。
開発者は、次から次に出てくる新しい技術を習得しカタチにしていく、大変な仕事だと感じました。
本当に好きじゃないと続けられないですね。

『GRID』以外のハードウェア製品についても色々な話を聞いたので、それはまたの機会に。

「ものづくり大好き」な二人、長時間にわたりありがとうございました。(あっという間の2時間30分!)

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