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コラム

『ハードウェア製品』開発者 インタビュー 第2回

2021.12.01

HT × FT インタビュー 第2回 (全3回)

YFです。
第2回は環境に合わせて進化を遂げてきた『GRID』のお話です。

環境に合わせた製品開発

YF(インタビュアー) : 歴代の『GRID』開発計画において、どのような課題が製品開発に影響しましたか。

FT : 一つあげるなら「小型化」ですね。
製品名だと「GRID-VMX」から「GRID-HEXA」のタイミングです。
それまで筐体だった『GRID』がボードタイプになりました。
筐体は「(価格が)高い、でかい、重い、うるさい」という課題があり、ボードタイプでの開発に着手しました。

HT : それにはFPGAの進化も大きいと思います。
FPGAが進化したことにより、バスパラレル64本がシリアル2本になり、
外付けだったメモリも中に入るなど、色々な機能が何でもかんでもFPGAに入るようになりました。

YF : 『GRID』の進化はFPGAの進化とも言えるんですね。

HT : 高性能FPGAを使いこなすには、出来上がった回路がどうなるかイメージできることが大切だと思います。
FPGAの性能を引き出すのがハードウェア技術者の腕の見せ所だと思います。

FT : メンテナンスの面でも、以前はハードウェア技術者を派遣し行っていたFPGAのバージョンアップが
ソフトウェアのバージョンアップと同じくらい簡単に出来るようになりました。


そして4K

YF : 放送の歴史は、SDからHD、そして4Kだと思いますが、
ラムダは総務省の4K放送政策にあわせて、4KGRIDの「GRID-ZERO」を開発しました。
こちらの製品について聞かせてください。

HT : 4K製品開発には、スピードを早くしないといけない、
高価で性能が良いFPGAを使う必要があるなどの課題がありました。
当時は4Kの認知度も低く、規格が定まっておらず、流動的な中で開発を進める必要がありました。
そんな中、BT.2020やHDRなど対応すべき規格が毎年追加されて行く状態が続きました。
また当時は、新規格の4K映像を表示させるモニターもありませんでした。

YF : そうでしたね、市場に出回っていない4Kモニターをお持ちの放送局に映像出力の確認に行くなど、
開発の皆様が忙しくしていたのは私も覚えています。


お読みいただきありがとうございます。
この続きは、12月15日にお届けします。
引き続きお楽しみください。

【今後の掲載予定】
第3回 ラムダのハードウェアの特徴と強み、ハードウェア開発者を志望する方へのメッセージ (12月15日予定)

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