COLUMN

コラム

トーナメントプラグイン

2021.05.01

トーナメント表を簡単にテロップ生成

KYです。
2020年にリリースした「トーナメントプラグイン」についてご紹介します。

テロップ編集ソフト「シーンエディタ」のプラグインツールとして「トーナメントプラグイン」をリリースしました。
「トーナメントプラグイン」とはその名の通り、各種大会などで用いられるトーナメント表を簡単にテロップとして生成できるプラグインとなります。

弊社にとって、「シーンエディタ」上でトーナメントユニットを作成する機能の開発は、長年の悲願でもあり、某競技場プロジェクトで必須要件となったことから、2019年に開発をスタートしました。

「いかに手数を少なくトーナメントユニットを作成できるか」を基本コンセプトとし、より良いプラグイン機能にするため、社内で何度もプロジェクト会議が開かれ、議論を交わしました。

その中でトーナメントを作成する場合の手順として、【A】【B】の2つの方法が候補にあがりました。
※例として参加数が15のトーナメントを生成する場合

【A】- 初期状態からやぐらを試合数分作成する方法

① やぐらを試合数分設定する(参加数15の場合、1回戦のやぐら7試合+シード1試合)
② 2回戦の対戦やぐらを設定する(参加数15の場合4試合分)
③ 準決勝の対戦やぐらを設定する(2試合分)
④ 決勝の対戦やぐらを設定する(1試合分)
⑤ 作成ボタン押下でトーナメントユニット作成
上記操作の流れで、この場合の手数は16回となります。
出場者が多ければ多いほど手数が多くなり、時間を要してしまいます。

【B】- 参加数以上で一番近い数のトーナメントを最初に作成し、シード対象となるやぐらをボタンで選択する方法

① 設定ウインドウにて参加数を入力する
② [新規作成]ボタンを押すと①で入力した参加数以上で一番近い数になるトーナメントがプレビューウインドウ上で生成されます。
  (参加数が15の場合、参加数16となるトーナメントがプレビュー表示される)
③ シード対象となるやぐらをクリックしシードにする(参加数が15の場合、1試合分)
④ 作成ボタン押下でトーナメントユニット作成 という形式です。
この場合の手数は、わずか4回となります。

どちらの方法が採用されたかは言うまでもありません。

【A】と比べて【B】では、トーナメントユニットを作成する手数が約1/4に減少し、少ないステップで簡単に作成することを実現しました。

また、勝ち上がり線の付与方法については、右クリックメニューから選択する方法に加え、マウスホイールでスクロールさせることで勝ち上がり線を付与する機能を採用しました。
これらの機能については、嬉しいことに、特許を取得することもできました。(特許第6778971号)

もちろん、テロップ編集ソフトのプラグインならではの機能として、トーナメントユニットのベース色、勝ち上がり線の色、やぐらの方向や線の太さ、長さなども自在に変更可能となっております。


そして現在、下記機能に対応したバージョンアップ版の開発も進んでおります。

① トーナメントユニットの再編集に対応
初期バージョンでは、トーナメントユニットの新規作成時にテンプレートファイルを保存し、
勝ち上がり線を付与する場合は、保存したテンプレートファイルを読み込んだ上で、
勝ち上がり線編集を行い、新しいトーナメントユニットを作成するという方法での運用でしたが
再編集機能の実装で、より簡易に勝ち上がり線の付与作業ができるようになります。

② 任意フォルダからのテンプレートファイルの読み込み・保存に対応
初期バージョンではテンプレートファイルの保存先が固定されておりましたが、
テンプレートの管理をファイルエクスプローラーで行えるようになります。
競技別や大会別のフォルダ管理ができるようになるため、これまで以上に便利にお使いいただけます。

今後は、チーム名・選手名表示との連携、試合結果の表示に対応するなど、トーナメントに関連する機能をより充実させていきたいと考えております。

スポーツ中継や競技場など、状況が目まぐるしく変化する現場でのテロップの作成・編集・送出は確実性や迅速性が求められます。

弊社のノウハウと現場の要望を掛け合わせ誕生した「トーナメントプラグイン」ですが、まだまだこれから進化する機能ですので、引き続きユーザーの皆様の忌憚のないご意見を頂戴できればと思います。
デモのご依頼などございましたら、担当営業までお気軽にお問い合わせください。

今回ご紹介した「トーナメントプラグイン」に限らず、弊社製品は、「ユーザーがいかに少ないステップで、簡易にテロップを作成・編集・送出できるか」を常に念頭に置き、設計・開発しております。
そして、完成したら終わりではなく、実際の使用感や現場での運用を踏まえ、より使いやすく製品を進化させることも使命としております。

これからも皆様にご満足いただける「より良いもの」を生み出していく所存です。

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