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東海テレビ放送株式会社
技術局 映像制作センター
制作技術部 兼 報道技術部

主事 渡部 克弥 様
金山 龍平 様

「仮想化ソリューション」を導入していただいた初の放送局である東海テレビ放送 渡部様(下写真左)と金山様(下写真右)にお話を伺いました。新しいものを受け入れられる柔軟かつ強固な基盤と、良いものを作るという気持ちで結ばれた信頼関係を実感するインタビューとなりました。

インタビューの様子

Q1.貴社のテロップシステム導入の歴史を教えてください。

2000年までは非PCベーステロップシステムで運用していました。2000年の報道テロップシステム更新で、ラムダシステムズ(以下ラムダ)のPCベーステロップシステムに移行し、その後、制作テロップなど、随時導入しました。今では、報道、制作だけではなく、L字、選挙CG、スポーツ・コーダ、競馬CGなど、幅広いシステム導入に至っています。

リプレースは、基本的にワークステーションの保守終了に合わせて行います。ラムダ製品は長持ちで、GRIDは10年持つと考えています。HDXは15年と非常に長持ちしました。

インタビューの様子

Q2.貴社にとってテロップとはどういったものですか。

テロップを使用しない番組はありえなく、なくてはならないものです。

インタビューの様子
インタビューの様子

Q3.ラムダのテロップシステムを導入するに至った経緯を教えてください。

当時、PCベースでのテロッパーは限られており、その中でもソフトウェアカスタマイズなど小回りの利いた対応をしてくれたのがラムダで、それが最大の決め手となったと当時の担当者から聞いています。
自分が担当になってからも、毎年のように追加・更新を行っていますが、環境や運用を深く理解した上で、出来ること・出来ないこと、やった方が良いこと・やらない方が良いことをはっきりと伝えてくれます。お互い譲れずに意見をぶつけ合うこともありますが、良いシステムにしたい、安定した運用をかなえたいといった気持ちがベースにあり、結果満足のいくシステムとなります。

制作現場の様子

Q4.今までで一番記憶に残っているリプレースは。

どのリプレースも印象深いですが、強いて言えば、2016年の報道CGリプレースです。システムを止められない中、深夜1時から6時までと限られた時間でリプレースを行う必要があり、極度のプレッシャーの中、一丸となり作業しました。営業の方にも作業していただき、無事に成功した時は安堵と、一緒にやり遂げた達成感で、ますます信頼関係が強くなりました。そんな一緒に作り上げるという経験を数多く共有しています。

ラムダの方は皆さん職人気質で強面のため(ごめんなさい)、初めて会う時はとても緊張するのですが、本当に優しくて、めちゃくちゃ親身になってくれます。そのギャップもラムダらしくて良いと思います。

インタビューの様子

Q5.2019年に制作テロップシステムリプレースで、ラムダのテロップシステムを引き続き採用する決め手となった理由とポイントを教えてください。

決め手は大きく分けて3つあります。

1つ目は、使い慣れているということ。2000年以降、テロップシステムはラムダのものを使用しており、オペレーターも管理者も慣れている点があげられます。

2つ目は、報道テロップシステムやスポーツ・コーダとの連携です。
弊社では報道テロップシステムやスポーツ・コーダシステムをラムダで組んでおり、素材の相互互換の点などでラムダを採用するメリットを感じました。

3つ目は、小回りが利いた対応をしてもらえるという点で、これが最大の決め手となっています。今回のリプレースにおいても、予算内で、ハードウェア・ソフトウェアすべてにおいて、弊社の運用に最適化した形にカスタマイズしてもらいました。現場からも「神アップデート」と好評です。
ポイントとして一例あげると、予備機の共通化を行いました。隣り合うAサブとBサブに同じ機材を入れ、2アクションで簡単に切り替え可能にし、技術スタッフがいなくても、有事の時に迅速な対応が可能となりました。もちろん使用することがない方が良いですが、こうした予防が行えるのも、洗練されたシステム構築のおかげだと思います。

制作現場の様子

Q6.仮想化システムの利用シーンを教えてください。

制作サブ素材サーバー、スポーツ素材サーバー、電子発注GWサーバーを仮想化システムで動かしています。
また、実運用ではないのですが、リプレース時に、リリースするアプリをAWS上に構築し、事前にチェックを行うことで、リプレース作業がスムーズに行えました。こういった使い方も初めてで、これはすごく良かったです。これからもこういう提案を期待しています。今回、初の仮想化システムの導入に踏み切れたのは、ラムダのサーバーやネットワークの知識と実績を信頼しているからに尽きます。

機材イメージ
機材イメージ

Q7.素材サーバーを仮想化された決め手は何でしょうか。

ハードウェア数を相対的に減らせる点、耐障害性の高さが決め手となりました。また、サーバーリソースを効率的に割り振れる点にもメリットを感じています。

制作現場

Q8.仮想化の今後の展望は。

現在は制作テロップシステム内のOA系サーバーにて仮想化を導入していますが、報道テロップシステムのサーバーやオフライン系サーバー、作業用端末などにも今後導入していきたいと思っています。また、その他仮想化の提案があれば積極的に検討したいと思っています。

インタビューの様子

「仮想化ソリューション」発案者である弊社構築担当(写真中)と

Q9.テロップシステムにおける今後の展望とラムダへの要望をお聞かせください。

テロップシステムに限りませんが、今後設備導入コストは可能な限り抑える必要があります。しかし、テロップは放送になくてはならないものになっており、ユーザビリティや安定性、機能などを 犠牲にするのも限界があります。加えて演出側からは常に新しい表現を求められます。それは今後も続くと予想されます。

また、導入した放送設備の有効利用も検討しています。高価な放送設備を自社だけで使用するのは大変もったいなく、広く映像制作に活用出来ればと思っています。
今回の仮想化やラムダの小回りの利いた対応は、上記の問題を解決する重要なカギになっています。ラムダに期待することは、今後も新しい技術の導入と、ユーザーを大切にするという今まで通りの姿勢を続けていただければと思います。また、2019年から中継支援業務もされているとのことなので、スポーツの中継支援もお願いしたいと思います。

全体的に黒で統一されたスタイリッシュで洗練されたサブやCG室と、夕方の忙しい時間にも関わらず、多くの制作スタッフさんがあたたかく迎えて下さり、和気あいあい楽しそうにテロップ制作をされていたのがとても印象的でした。リプレースは、現場環境や作業効率を改善するだけではなく、雰囲気にも効果的なんだと感じました。引き続き新しい技術をご提案できるよう尽力いたします。これからもよろしくお願いいたします。

このインタビューは2020年10月に行いました。

マウスパッド

ラムダのマウスパットコレクターでもあります。新デザイン制作頑張ります!

今回のインタビューにおきまして、技術局映像制作センター 制作技術部 部長 寺田 雅樹 様並びに広報の皆様にご協力をいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。