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株式会社WOWOW
技術センター 制作技術ユニット
川崎 祐太 様
宮内 康宏 様
WOWOWエンタテインメント株式会社
技術事業本部 ポスプロ事業部
山室 泰彦 様
土道 紀征 様

ご多忙の中、技術を支えるさまざまな部署の皆様にご参加いただき、幅広いお話を伺うことができました。 インタビューの内容以外にも普段感じていた疑問や要望について、活発な意見交換をさせていただき、まだまだ話し足りない実りあるインタビューとなりました。

スタッフの皆様

Q1.貴社のテロップ導入の歴史を教えてください。

2015年までは他社製品を使用していましたが、リプレイスのタイミングでテロップシステムメーカー3社を比較、検討し、ラムダシステムズ(以下ラムダ)のテロップシステムを導入しました。工事自体は2014年に開始し、2015年にカットオーバーしました。
その後もBサブの4K化や他サブ、編集室のHD更新、Windows10のアップデートなど、定期的にシステムを更新し続けています。

インタビューの様子

Q2.ラムダのテロップシステムを導入するに至った経緯を教えてください。

導入コストは安いのに、クオリティが高いことが理由でした。
他社と品質は甲乙つけがたい、むしろ上かもしれない、なのに値段は段違いに安かった。
またサポート面でも、舘さん、宇波さん、宮澤さんが細かな相談にも迅速に乗ってくれてフットワークが軽かったことも記憶に残っています。言えば対応していただけるという安心感がありました。
導入前はどうしても抵抗がありましたが、ラムダの製品は拡張性が高い上、サーバを含めたシステム構成から考えていただき、いい感じにカスタマイズしてもらいました。
運用当初は、データの保存など今までと違うという点で若干やりづらさはありましたが、思ったよりも早く慣れることができました。
その他にも、生放送対応の協力会社がラムダ製を使用していたこともあり、素材共有が便利なこと、Avid社のMediaComposer®プラグインがあり、サブとの連携をスムーズにできることも理由でした。

機材や放送室の様子

Q3.貴社にとってテロップとはどういったものでしょうか。

A1.
ご視聴者様に対し、コンテンツのセールスポイント、注意喚起、情報などをわかりやすく伝え、より興味を持ってもらう為のツールです。 映像は、絵だけでも良いのですが、ご視聴者様が求めているものは何か、何を伝えるべきかを重視し、テロップで表現する。そのため、注意喚起といった情報は特に重要だと思いますし、今後もテロップはなくならないものだと考えています。

A2.
ただの“飾り”です。基本的に番組の本質に影響しないものではあります。
ですが、同じ料理も粗末な器に盛りつけるより、おしゃれで綺麗な器に盛りつけた方が美味しく感じるように、テロップのクオリティ次第でご視聴者様の印象を良くも悪くも変えることが出来る奥深いものだと思っています。一番大事なのはもちろん映像ですが、テロップはパッと見の印象でその映像が見やすくなったり、絵の雰囲気すら変えることがあります。 テロップ制作については、ディレクターとのコミュニケーションで意向を確認したり、台本から番組の雰囲気を掴み取るなどしつつ作り込んでいきますが、番組としての統一感を念頭におきながらテロップ制作を行っています。

インタビューの様子

Q4.2015年にラムダ製品を初導入され現在までご使用いただいております。継続してご採用の理由についてお聞かせください。

A1.

①については、取り込んで処理をすると、行き来が多い程どうしても画像が荒れてしまいますが、ラムダは荒れない、そこが良いと思います。そして、項目や番組ごとに保存できるため管理も共有もしやすいです。テロップ制作では複数人が同時進行で制作することがありますが、同じフォルダに保存しながら作業を行うこともできます。 ③についても、4K導入時はもっとうまくいかないものと想定していましたが、4K & 2Kの互換性も良く、書き出しのサイズに気を付けるくらいで大幅な変更もなく普段通りの業務で行えています。

A2.
導入された当初は、編集室での使用よりサブでの使用に特化していたように思います。しかし、私たちの要望に一つ一つ解決案を出していただいたのは記憶に新しいです。結果、使いやすく信頼できるテロップマシンになったと思います。
テロップシステムと一言で言ってもサブと編集室では全く同じではないです。サブでは即行性が求められ、データも軽量な方が良いですが、編集室では時間は関係なく作り込みがしやすい方が良いなど、求める操作性が異なります。結果、運用方法や使い勝手でそれぞれに合ったテロップシステムにカスタマイズする方が良く、ラムダの拡張性の高さが当初はサブでの使用を考えていたのが編集室まで広がった理由だと思います。
また、何かトラブルが有ってもすぐに対応していただけるのもありがたいです。

A3.
ラムダは何といっても“人”が良いと思います。フランクで言い難さも全くないし、どなたも変わらず、皆様良いです。 ラムダ製品の不具合時だけでなく、他社製品の動作がスムーズでない時なども聞くと原因や理由を確実に答えていただけるため、納得感をもって課題に対処できます。 Windows10バージョンアップ対応時は、通常運用の中で更新が行えるように玉突きにしていただくなど、こちらに合わせたスケジュール調整をしていただきました。 そして、これは余談ですが、サブの担当者が、GRIDの寿命が長いと言っていました。

A4.
テロップシステム単体では各社で強み弱みがあると思いますが、ラムダの製品は、以前の会社で使用していたシステムと異なりネットワーク構成がシンプルだと感じます。そのため機材数も少なくて良いし、どこからでも同じ素材を共有しやすいのだと思います。

スタッフの皆様と弊社スタッフの写真

前職から関わりのあるラムダの技術営業と一緒に

Q5.テロップシステムにおける今後の展望とラムダへの要望をお聞かせください。

今後は各所で順次IP化に進んでいきます。
ラムダに対する要望としては、ロールテロップや動きを伴うエフェクトをさらにスムーズに使いやすくしていただけると助かります。また、Avid社MediaComposer®プラグインにおいてより一層の4K対応をお願いします。

導入実績インタビューにもかかわらず、日頃からの信頼関係やコミュニケーションの大切さ、納得感の持つ大きな効果といった、働く上で大切にしたいことに改めて気付かせていただきました。その反面、同世代だからこそのアニメの名セリフで盛り上がるなど、終始笑いの絶えないインタビューとなりました。
いただいた課題に対しては前向きに取り組んで参ります。そして、今まで同様何かございましたらすぐにご連絡いただければ幸いです。

このインタビューは2023年10月に行いました。

スタッフの皆様

個人的な興味から番組制作について伺ったところ、自分達はゴリゴリの技術畑だからと言い切られた姿に職人魂を見ました。いつの時代も職人はかっこいい!