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株式会社テレビ山梨
技術局 制作技術部 副部長
龍川 登司雄 様

開発・営業・サポート、ラムダ社員が思わず頼ってしまうアニキ的な存在であるテレビ山梨 龍川様にお話を伺いました。2019年の更新から、テロップの歴史的なお話まで、時間があっという間の貴重なインタビューとなりました。

インタビューの様子

Q1.貴社のテロップシステム導入の歴史を教えてください。

弊社では、2000年からラムダシステムズ(以下ラムダ)のテロップシステムを利用しています。もう20年にもなるんですね!そろそろいいですかね!(笑)

Q2.貴社においてテロップとはどのようなものでしょうか。

報道・制作にはもちろんのこと、映像に必要不可欠なものだと考えます。
映像に加え、視聴者に向けて、短い時間でどれだけ分かりやすく表示・表現し、伝えることができるかがポイントだと思います。特に、報道ニュース番組では早急にテロップを作成しなければならない時も多々あります。それをクリアできるのがラムダのテロップシステムだと思います。

制作現場イメージ

Q3.2019年更新でラムダのテロップシステムを引き続き採用していただいた理由をお聞かせください。

実は今回の更新では他社への乗り換えを考えていました(笑)
弊社では、テロップシステム導入前に、ファイルベースシステム(以下FBsys)を導入しました。連携などを考慮し、乗り換えも考えましたが、そのFBsysとの連携に必要なシステム構築を行うことで継続更新に至りました。今までの蓄積されたテロップ情報などは弊社の大切な資産であり失いたくないことや、テロップを制作するのにわかりやすく使いやすいのがラムダのテロップシステムだと思いますので、引き続き使用出来るようになり良かったと思っています。

制作現場イメージ

Q4.2019年に実施した更新のポイントについて。

大きなポイントは6つです。

①送出端末をラック室に集約し、トラブル時に短時間で回避できるよう構築
IHSE社KVM「Draco」を利用し、送出機6台をどこでも操作できるようにしました。これによりL1サブで送出機No1にトラブルが起きた時には、L2サブの送出機No2を機器の入れ替えを行わず放送システム社に特注していただいたパッチ版で映像線などの差し替えだけで回避できるようになりました。

②各サブの送出機の操作モニターを32インチモニター1つで操作できるよう構築
以前から各サブは2ライン送出(T1/T2)で運用していましたが、今までは2台の送出機でT1とT2をそれぞれ送出するよう2台のモニター・マウス・キーボードで端末を操作していました。今回、モニターなどを1台にし、送出を制御できるようにしたことでT1、T2の操作がスムーズになり、かつ、スペースや費用面でも削減することができました。

③テロップ情報をアーカイブできるよう構築
以前よりニシコン社報道支援システム「Japrs」を報道で使用してきましたが、FBsysを導入してからアーカイブのことも考え、制作番組でも「Japrs」を使用しています。「Japrs」とラムダのテロップシステムは、以前から連携はされていましたが、さらに連携を強化し、テロップ情報もアーカイブできるようにしていただいたことで、アーカイブ検索でテロップ情報から検索できるようになりました。

④ロゴバンクのシステムも導入、ロゴ制作を簡略化
新マスター更新に伴い、バンク搬入の形式が変更になり、MXFファイル変換サーバを導入、これに伴いロゴバンクのシステムも導入しました。テロップシステムでスポンサーロゴを管理し、他社営放システムと連携し、提供ロゴの制作をすることで簡略化することができました。

⑤無線LAN環境を構築
本社局舎と幹線道路をまたぐ立地になっている営業セクションにもテロップ入力端末があり、以前まではADSL回線を利用しLANシステムに接続されていました。しかし、速度が遅いため、情報量の多いテロップの読み込みなどに時間がかかってしまい、「どうにかならないか」という声があがっていました。今回の更新で、無線アクセスポイント(WAPM-1266R)に室外用アンテナ(WLE-HG-DA/AG)を接続してWDSモードにて建物間通信を約70m間の無線LAN環境を実現し、有線LANと遜色ない環境を作り上げることができました。その後、営業セクションにもEDIUS端末を設置することができ、プラグインを利用してのテロップ入力編集が可能になりました。

⑥シーンエディタ上でAdobe社「Adobe®Illustrator®」の素材をレイヤーごと読み込める機能を追加
「Illustrator®」を多用しているので、素材を読み込めることで作業効率は格段に上がりました。まだまだ求める機能はたくさんあるので、機能追加を要望中です。

Q5.ラムダのテロップシステムを導入する決め手を教えてください。

今までもそうでしたが、使用している中で「ここをこうして欲しい」「ここがこう出来ればいいな」という要望をすぐに形にしてくれるので、弊社専用テロップシステム(笑)に仕上げていただいております。
また、トラブルが生じた時には、迅速に対応してくれることも心強いです。ユーザーの求めるものに迅速に対応してもらえるのは、とても有り難く、信頼しています。

作業のイメージ
作業のイメージ

Q6.EDIUSプラグイン、スポーツ・コーダなどをご使用いただいていますが、選定されたポイントと使用感はいかがでしょうか。

第一に、これらのプラグインなど全てが、基本となるNeo・nと連携できることです。
弊社では、ノンリニアシステムにおいてグラスバレー社「EDIUS」を使用しており、プラグインの使用は必要不可欠なものになっており、以前から使用しています。テロップの間違いがあった時、CG室まで足を運ばずに「EDIUS」のタイムラインより一度読み込み配置したテロップをシーンエディタで修正を行い、そのまま反映できる再編集機能はテロップ制作の簡易化になり、編集者からも良い評価をいただいています。報道ニュースでも、近頃はテロップ焼き込みを行ってからFBsysに送るようになってきています。

スポーツ・コーダも弊社のスポーツ放送に必要不可欠で、2002年から使用しています。ラグビー・サッカー・野球・バスケット・水泳とありますが、テロップデザインも優れており、送出操作しやすいのが良いです。

インタビューの様子

Q7.現在の利用シーンを教えてください。

情報番組&ニュース「スゴろく」、ショートニュース、パブ番組のOA送出や営放システムとの連携によるVAF登録などです。

「Japrs」と他社FBsysと連携しOA送出やテロップ情報のアーカイブを実施しています。カタログ・流し込み機能をフルに活用することにより、テロップ制作の時間短縮や「Japrs」からの電子発注されたテロップをそのまま送出できるようにしています。

インタビューの様子

Q8.テロップシステムにおける今後の展望とラムダへの要望をお聞かせください。

コロナウイルスの流行により、在宅ワークがこれからのワーキングスタイルのスタンダードになりつつあります。ラムダも展示会などで「仮想化ソリューション」を発表していますが、在宅でテロップ制作ができるようなシステム開発を、より一層強化して欲しいと思います。

また、テレビ山梨では3DCGを自社制作しており、番組タイトルや特番で迫力のある印象に残るCG映像を制作しています。これからはテロップともっと3D連携し、Neo・nで簡単に作成・送出が出来るようにして欲しいです。

これまでもその都度要望を伝えましたが、もっともっと良いテロップシステムを提供していただき、お互いが成長できるようガンガン(強調!)要望を伝えていきます。これからも一緒にテロップの可能性を追求していきましょう。

最後に、2019年の導入に際し、大変尽力していただきましたこと、この場をお借りし、感謝申し上げます。ラムダシステムズ役職員皆様のおかげでとても良いシステム構築ができました。
本当にありがとうございました。

インタビューの様子

映像に対する情熱が終始伝わるインタビューでした。
龍川様ご自身が3D制作クリエーターでもあり、他社から依頼をいただくほどの腕前です。そのため、誰よりも使いやすさには厳しい目をお持ちで、テロップ制作においても直感的で使い易いGUIを追求されています。ラムダもその想いにお応え出来るよう、鋭意取り組んでまいります。
引き続きよろしくお願いいたします。

このインタビューは2020年10月に行いました。

オフショットの様子

弊社営業担当とインタビュアー、【UワクUTY♡】誘惑されてスタジオをワクワク♡のぞき見♡の図!