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大分朝日放送株式会社
役員待遇技術担当 技術局長兼技術部長
 塩川 秀明 様
技術局技術部 副部長 澤村 孝志 様
下臺 祥平 様

ガーデンスタジオが併設され、緑に囲まれた局舎の一歩中に入れば近未来感のある内装デザインが印象的な大分朝日放送様でお話を伺いました。局舎のあちこちが常に想像を超える驚きの連続、お話だけではなく、エンターテインメントな空間も満喫させていただきました。

社屋の様子

Q1.貴社のテロップシステム導入の歴史を教えてください。

開局当初の提供テロップ装置は紙焼きがメインで、あわせてCG装置も導入していました。
その後2003年に、他メーカーですが全面的にテロップをCG化しました。
ラムダシステムズ(以下ラムダ)のテロップシステムは、2015年のCGシステム全面更新のタイミングで新規導入し、今に至っています。
CGシステムの他に、提供作画システム(マスター系テロップシステム)、EDIUSプラグイン、スポーツ・コーダ、e-Telop(L字)等、ラムダの様々なテロップシステムを使用しています。

インタビューの様子

Q2.貴社にとってテロップとはどういったものでしょうか。

番組に「なくてはならない」「あって当たり前」なものであり、番組を「飾る」ものです。
テロップについて、ニュース番組ではシンプルな方が分かりやすく、内容がより伝わります。
逆に情報番組におけるテロップは、インパクトを与える、内容に合った表現にする等、ディレクターの意図が伝わるように、デザイナーが表現力豊かなテロップを創り出しています。

制作の様子

Q3.2009年に初めてラムダのテロップシステムを導入するに至った経緯を教えてください。

ラムダが「最適なシステム」を提案してくれたからに尽きます。
「最適」というのは、システム構成や課題解決はもちろんですが、サポート、価格、全ての点においてです。
今まで使用していたシステムのメーカーを変えるというのは大変なことです。敷線からテロップ素材の管理方法、全て変わりますからね。ギリギリまで反対していた人もいました。
しかしながら、ラムダを選んだ決め手となったのは、①小回りが利く②困った時に助けてもらえる③システムの信頼性④故障時の対応です。
また、こちらの要望にスピーディに応えていただけたことも大きいですね。
一例として、使用していたメーカーのものとラムダのコントローラーでは厚みが異なりましたが、使用する人が少しでも違和感を覚えないよう、リモコンを特注で製作していただきました。こうした現場への配慮もありました。
最終的に、要求通りに、全く不足せず、意思疎通もしっかり図れたため、ラムダのテロップシステムを導入出来て良かったと思います。

現場の様子

Q4.2019年に提供作画システム、2020年にCGシステムの全面更新をされました。
ポイントを教えてください。

提供テロップ更新の際のポイントは、効率化を図り、「作業者の負荷をどれだけ軽減できるか」です。
具体的には、紙で発注し確認するといったアナログ作業を自動化することで、ネットワーク上で確認でき、間違いが大幅に減りました。ラムダは提供作画システムでも実績をお持ちなので、関連する他社との打ち合わせもスムーズで問題なく導入できました。

制作の様子

効率化を図る点では「電子発注」も大きいですね。ベテランの記者は手書きに慣れているため、紙発注をなくすことへの懸念がありましたが、若い記者が率先して使用することで、今では全員が電子発注になりました。記者が責任を持って打ち込むため、誤字脱字が大幅になくなったことでデザイナーにも時間的な余裕ができ、「より良いもの」を創る時間に充てることができます。 効率化のメリットは大きいと実感します。

インタビューの様子

CGシステム更新では、基幹テロップ「Neo・n」、「e-Telop」、「EDIUSプラグイン」、「スポーツ・コーダ」を全面更新しました。 既に使い勝手良く使用していたので大きな課題はなかったのですが、「スポーツ・コーダ」に関してはデスクトップ化を希望しました。当初、ノートパソコンと組み合わせて「GRIDBOX」を使用するご提案をいただきましたが、都度組み立てるため時間的な問題や、ノートパソコンの容量等に課題がありました。 最終的に、専用のジュラルミンケースに入れたまま使える一体型にすることで全て解決できました。

機材の様子

Q5.テロップシステムにおける今後の展望とラムダへの要望をお聞かせください。

テロップに関して言えば、クラウド化です。
サーバー管理等、保守の面でもクラウド化は重要だと思います。
映像技術は、どんどん高画質・高音質になります。
IPの流れも進んでおり、2022年春にサブをIP化します。
各映像メーカーがどういう判断をしていくかですが、まずは周辺機器から対応していき、テロップシステムに関しては最後だと考えています。
ラムダの製品は15年位壊れないですしね(笑)

インタビューの様子

Q6.最後に放送局として大切にされていることを教えてください。

「じもっと!」地元密着な放送局であることです。
地域の人々のために何ができるか、地元を盛り上げたい気持ちが強いです。
災害報道といった情報を発信することはもちろんですが、特に今は新型コロナウィルスで落ち込んだ県民の気持ちを盛り上げたいという気持ちが大きいです。
以前より「大感謝祭」や大分駅前で「マルシェ」(インタビュアー注:インタビュー当日も大分駅前で行われていました)等のイベントを行い、大分県の生産者を応援するイベントを開催してきましたが、常に地元に貢献出来る放送局でありたいと願っています。

制作の様子

全国的にも先んじて4Kの一貫システムを導入する等、新しいことに挑戦する大分朝日放送様のアンテナと姿勢には、本当に頭が下がり、いつも良い刺激をいただいております。今後ともよろしくお願いいたします。

このインタビューは2021年12月に行いました。
★写真 大分朝日放送様ご提供

記念撮影の様子

活ブリが好物のそらぽと記念撮影
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