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株式会社福島放送
執行役員 髙橋 正美 様

2007年に弊社テロップシステムを導入していただき、2016年までに全体リプレースと制作サブの送出系統を増設されました。
2016年に導入実績インタビューをさせていただき、それから5年、改めてテロップシステム導入の歴史やこれまでの運用の感想、これからの展望についてお聞きしました。

Q1.貴社のテロップシステム導入の歴史を教えてください。

弊社は1981年に開局し、当時は他社の「紙焼きテロップ」を使用しておりました。その後も「テロメイヤ」を導入して、2000年のマスター更新(アナログマスター)と同時に電子化を行いました。その後、地上デジタル放送がスタートし、マスターもデジタルマスターに更新され、入力素材がアナログからピュアHDに更新される中、2007年にテロップシステムもSD:D1から、ラムダシステムズ(以下ラムダ)の「Neo・n」(HD)を新規導入して、現在に至っております。

インタビューの様子

Q2.貴社にとってテロップとはどういったものでしょうか。

カメラが映し出す映像に、より効果的に強い印象を作り出し、そして視聴者へ正確に情報を伝えるためのアイテムであり、限られた放送時間内で、より多くの情報を発信させるための重要なツールだと思っています。

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Q3.2014年の全体リプレース後から現在まで使用された感想をお聞かせください。
(2016年の導入実績インタビューはインタビュー最後にあります。)

2014年に全体リプレースを行う際、他社の製品も視野に入れ「現場の意見」と「コスト」を優先し、検討を行いました。その結果、弊社の運用に適し、そして表現力に優れているラムダを再採用することになりました。制作サブで放送される情報番組においては、画面が16:9の大きな画面になったことで、より多くの文字情報を送り出すことが可能になり、短い時間でより多くの情報を発信させるには、1台の端末では伝えきれなくなり、2台体制で番組制作に取り組むことにしました。タリーチェンジ機能やタッチパネルを追加することで、2台体制になっても今まで通り、OAディレクター1人で操作可能となっています。
発信する情報量が多くなっても、送出操作が簡単で確認しやすいため、間違いもほぼ皆無となり、現場での評価も高評価です

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Q4.テロップシステムにおける今後の展望とラムダへの要望をお聞かせください。

より簡単にテロップが作成できるシステムを構築してほしい。
専門職でなくても、報道記者が自分でカメラ取材、テロップ作成、編集、そして番組を完成させる。今後よりこういった現場が求められると思っています。

「現場の意見」が尊重され、ラムダをご採用いただいたこと、これに勝る喜びはありません。
働き方も大きく変化が生じる中、これからも現場が求める声を反映するものづくりに取り組んでまいります。ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

このインタビューは2020年10月に行いました。

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リモコン製作もラムダの得意分野です。


以下、2016年のインタビュー記事となります。
制作の様子

Q1.まず初めに、2007年に汎用テロップシステム「Neo・n」を、2011年にL字情報システム「e-Telop4」、報道エリアにテロップ入力端末を導入するに至った経緯をお教えください。

基幹テロップシステムに関して、2006年までは、他社製のSDテロップシステムを使用していましたが、HD化をしようということで、他社も含め比較検討した結果、内容・コスト的にラムダのテロップシステムが最適と判断し、導入いたしました。理由としては、テロップシステムNeo・nの作画機能が充実しており、編集画面のプレビューが見やすかった点など、CGを作成する現場が一番使いやすく、運用しやすいものがよいと「現場の意見」に重きを置いた選定を行いました。

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タイトル室

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Neo・nにて作成されたテロップ

2011年11月には、L字システム「e-Telop4」を導入しました。2011年3月の東日本大震災時点では、L字システムを導入しておらず、また、地震をはじめ、大雪や台風など自然災害が以前と比べて増えてきている背景を鑑み、編成や報道より、専用システムが必要との声があがり導入に至りました。

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報道エリア内入力端末

また、会社として「報道に重きを置く」流れになってきていたなかで、弊社は、ニュースCGを製作する「タイトル室」と「報道エリア」が50m以上距離も離れており、OA中のテロップ修正における意思疎通がうまく出来ないという問題がありました。
そこで、報道がつかいやすい環境をつくりあげようということで、報道エリアにテロップの入力端末を導入しました。タイトルさんがニュースOA中にそのエリアへスタンバイしておくことで、急な修正や追加等があった場合すぐCG変更を行い、OAに反映される形式となっています。

Q2.2014年に実施したテロップシステムの全体リプレースならびに、制作サブの送出系統の増設となったポイントをお教えください。

弊社が重きを置いている報道の番組の中で、テロップの位置づけが非常に重要になってきていると感じます。特に最近の使われ方として、インタビューのコメント内容などをそのまま文字情報として表示することが当たり前となってきているのが現状。万が一その重要な設備が壊れ、何も出なくなるという事態はどうしても避けなければならない。ハードの寿命を想定した上で、ハード面に係るリスクを無くしたいという考えから、機器の更新を行いました。

また、制作サブ系統の増設に関しては、デジタル放送が完全普及した中で、画面が広くなった分、LIVEアニメやコメントのフォローなど、文字情報を入れるスペースが増えてきた。その中で夕方のニュース等では、これまでは右上に表示する見出しテロップとコメント等を表示する本文テロップを1系統のみで送出するということが、オペレータへの大きな負担となっていました。そのような背景もあり、運用の効率化を求め、もう1系統の増設を決めました。

勿論、1系統のみの場合、CGなどの事前の仕込みは大変でしたが、送出制御の面では、シンプルでわかりやすいというメリットもありました。ですが、今回そのメリットを排除し2系統に増設するということで、1系統の時よりも、さらに簡易に運用できるようにしなければならないということをポイントとしました。

そこで、今回新たにOAのタリーOFF後のチェンジを自動で行う「アフターチェンジ」を送出アプリケーションに機能追加していただいた事で、ディレクターへの負担も大幅に軽減させることが出来たと思います。

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1系統→2系統へ増設した制作サブ

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Q3.現在の利用シーンは?

マスターサブでは、短枠のニュースや高校野球中継などの送出を、制作サブでは、平日夕方のニュース「スーパーJチャンネル」や土曜日午前の自社製作番組「ドミソラ」などの送出を実施しています。

Q4.テロップシステムにおける今後の展望と、ラムダシステムズへの要望をお聞かせ下さい。

年々画面に出す情報量が増えてきているなかでさらに安定したシステムの稼働というのを求めていきたい。テロップなどの文字情報が出せなくなるということが決してないようなシステム作りをしていきたいので、今後もご協力願いたい。
また、現在ニュース番組のオープニングで使用しているアニメーションだけにとどまらず、リアルタイム3Dテロップを利用した多様な表現も積極的に用いていきたい。そのためにも、モーションギャラリーなど、3Dテロップ機能のさらなる機能充実を期待しております。

インタビューの様子
― ありがとうございました。